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【第1回】GPUサーバーとは?生成AI時代になぜGPUが必要なのか

最近、「GPU」という言葉をニュースや新聞で目にする機会が急速に増えてきました。

ChatGPTをはじめとする生成AI、画像生成AI、自動運転、ロボット、医療画像解析など、AI技術が急速に発展する中、その計算処理を支える重要な存在となっているのが「GPU」です。

しかし、

「GPUはゲーム用の部品ではないの?」
「CPUとGPUは何が違うの?」
「なぜ生成AIにはGPUが必要なの?」

と思われる方も多いのではないでしょうか。

そこで第1回となる今回は、これからのAI時代を支える重要なインフラである「GPU」と「GPUサーバー」について、できるだけ分かりやすく解説します。

そもそもGPUとは?

GPUは「Graphics Processing Unit」の略称です。

もともとはコンピューターゲームや3DCGなどの画像を高速に描画するために発展してきたプロセッサーです。

一般的なコンピューターには「CPU(Central Processing Unit)」が搭載されています。

CPUはOSを動かしたり、Webサーバーを処理したり、データベースを操作したりと、さまざまな処理を柔軟に実行することを得意としています。

一方、GPUが得意なのは「大量の計算を同時並行で処理すること」です。

NVIDIAのCUDA Programming Guideでも、CPUは逐次的な処理を高速に実行することを重視するのに対し、GPUは非常に多数のスレッドを並列に処理し、高いスループットを実現するよう設計されていると説明されています。

つまり、簡単に表現すると、

**CPU=複雑な仕事を順番に素早く処理するのが得意**

**GPU=同じような計算を大量に並行して処理するのが得意**

という違いがあります。

なぜGPUがAIに向いているのか?

生成AIやディープラーニングでは、膨大な量の数値計算が必要になります。

特にAIでは「行列演算」と呼ばれる計算を大量に繰り返します。

ここでGPUの「並列処理」が大きな力を発揮します。

例えば、非常に単純化して考えてみましょう。

1万件の計算を行う場合、CPUが一つずつ高速に処理していくのに対して、GPUは多数の計算を同時並行で進めることができます。

もちろん実際のコンピューター処理はこれほど単純ではありませんが、AIのように同種の計算を膨大な回数繰り返す処理では、このGPUの特性が非常に有効なのです。

NVIDIAも、GPUがAIに適している主な理由として「並列処理」「大規模システムへの拡張性」「AI向けソフトウェア環境」を挙げています。

## ChatGPTのような生成AIにもGPUが使われている

生成AIには、大きく分けると、

**学習(Training)**

**推論(Inference)**

という2つの処理があります。

学習とは、大量のデータをAIモデルに読み込ませて能力を獲得させる工程です。

一方の推論とは、学習済みAIに質問を入力して回答を生成させたり、画像を生成させたりする処理です。

大規模なAIモデルでは、学習だけでなく推論にも大量の計算能力が必要になります。

そのため現在では、AIモデルの学習から実際のサービス提供まで、GPUが重要な計算基盤となっています。

「GPUサーバー」とは何か?

GPUサーバーとは、その名の通り、GPUを搭載したサーバーです。

一般的なWebサーバーではCPUが中心となって処理を行いますが、GPUサーバーではCPUに加えて高性能GPUを搭載し、大量の並列計算をGPUに担当させます。

代表的な用途としては、

* 生成AI・大規模言語モデル(LLM)
* AIモデルの学習
* AI推論
* 画像生成AI
* 動画生成AI
* 画像認識
* 科学技術計算
* シミュレーション
* 3DCG・レンダリング
* ビッグデータ解析

などがあります。

従来のサーバーが「Webサイトや業務システムを動かすためのサーバー」だとすれば、GPUサーバーは「大量の計算を高速に処理するためのサーバー」と考えると分かりやすいでしょう。

GPUサーバーは「AI時代のインフラ」へ

これまで企業のITインフラでは、CPU、メモリ、ストレージ、ネットワークなどが中心でした。

しかしAIの利用が本格化すると、そこに「GPU」という新しい計算資源が加わります。

実際、GPUは単体の部品という位置付けから、データセンター全体を構成する重要なインフラへと変化しています。

NVIDIAの最新世代では、BlackwellアーキテクチャをベースにしたGPUだけでなく、CPU、GPU、高速ネットワーク、メモリ、冷却システムなどを一体化したラックスケールのAIシステムまで登場しています。

これは、AIの発展によって「サーバーそのものの設計」が変わり始めていることを意味します。

企業はGPUを購入する必要があるのか?

ここで企業にとって重要な問題があります。

GPUは高性能になるほど高価です。

さらにGPUサーバーを自社で保有する場合、

* サーバー本体の購入費
* GPUの購入費
* 電力
* 冷却
* ネットワーク
* 設置場所
* 保守
* セキュリティ

なども考えなければなりません。

特に高性能GPUは消費電力が大きく、通常のサーバーとは異なる電源・冷却設計が必要になるケースもあります。

そのため、

「GPUを購入する」のではなく、「必要なGPU性能を必要な期間だけ利用する」

という考え方も重要になってきます。

GPUクラウドやGPUサーバーレンタルが注目されている理由の一つです。

これから企業とGPUはどう関わるのか?

現在は「AIを使う企業」が増えている段階ですが、今後はさらに一歩進んで、

「自社専用AIを構築する」

「社内データをAIに検索させる」

「社内文書から回答するAIを構築する」

「AIエージェントに業務を処理させる」

といった利用が増えてくると考えられます。

そのとき重要になるのが、

AIをどこで動かすのか

という問題です。

クラウドAIを利用するのか。

GPUクラウドを利用するのか。

自社専用GPUサーバーを利用するのか。

あるいはデータセンターにGPUサーバーを設置するのか。

企業によって最適な方法は異なります。

今後はAIそのものだけではなく、そのAIを支える「GPUインフラ」について理解することも、企業のIT戦略において重要になってくるでしょう。
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次回予告

今回は「GPUとは何か」「なぜAIにGPUが必要なのか」という基本的な部分をご紹介しました。

次回はもう一歩踏み込んで、

「CPUとGPUは何が違う?なぜAIではGPUが圧倒的に速いのか」

について解説します。

CPUとGPUの内部構造の違いを、専門知識がない方にも分かりやすくご紹介したいと思います。

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株式会社ウイル

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