DNSゾーン情報の編集方法について

DNSゾーン情報編集

■概要

ウイルネットのネームサーバ ns1.willnet.ne.jpをプライマリネームサーバとするドメインは、ゾーン情報を会員様専用ページから編集することができます。

■対象者

ウイルネットのレンタルサーバサービスをご利用のお客様すべて。
ご契約のプランは問いません。

■前提条件

  • 該当のドメインのプライマリネームサーバが ns1.willnet.ne.jp であること。
  • いわゆる「サブドメイン」ではないこと。

※プライマリネームサーバを ns1.willnet.ne.jp に切り替えた直後は、すぐにはDNSゾーン編集を利用できないことがあります。

■このページで使用するドメイン、IPアドレス

このページでは、以下のドメイン、IPアドレスを例として使用します。

ドメインexample.jp
IPアドレス198.51.100.0/24
(198.51.100.0–198.51.100.255)

※例として登場するドメイン名、IPアドレスは、ドキュメント等での例示用としてRFCなどで定められているものです。実際には使用できません。もちろん弊社で割り当てるIPアドレスとも異なりますので、ご注意ください。

■DNSゾーン情報編集ページを開く

(1) 会員様専用ページにログイン

(2)「ご契約内容一覧」をクリック

(3)「ご契約ドメイン一覧」で、編集したいドメインの「DNSゾーン編集」をクリック

編集が許可されていないドメインは「DNSゾーン編集」ボタンが表示されません。

「ドメイン情報詳細」ページにも「DNSゾーン編集」ボタンがあります。

ゾーン情報が表示されます。

■基本的な操作方法

レコードごとの説明は、「レコードタイプ別設定」にあります。

(1) レコードの追加

1.追加したいレコードタイプの[新規作成]をクリック

2.必要な項目を入力し、「追加」をクリック

例:サブドメイン sub2.example.jp を追加する。

Aレコードにsub2.example.jpとIPアドレスを設定します。

(1)「新規作成」をクリック
(2) 必要事項を入力し「追加」をクリック
(3) 完了

(2) レコードの編集

1.更新したいレコードの[編集]をクリック

2.必要な項目を修正し、「更新」をクリック

(2) レコードの削除

1.更新したいレコードの[削除]をクリック

2.内容を確認したうえで「削除」をクリック

(4) 編集内容をネームサーバに反映

レコードの追加・編集、削除を行っても、ネームサーバにはまだ反映されません。

編集内容を反映するには、以下のように行います。

1.「編集完了 DNS更新前の確認画面へ」をクリック

2.内容を確認し、問題なければ「DNSを更新する」をクリック

更新完了後、新しいDNSゾーン設定を記載したメールが届きます。

■ドメイン名の省略形

ネームサーバBINDの書式に準拠しています。

ゾーン情報に記述するドメイン名は以下のような規則で省略形で記述できます。逆に、省略形であることに気を付けないと、思わぬ値に展開されてしまうことがあります。

example.jpのゾーン情報の場合、

  1. ホスト名、MXレコードのネームサーバ名、CNAMEレコードの実名、SRVレコードのターゲットは、末尾に「.example.jp」が補完されます。ただし、最後に「.」をつけると補完はされません。
  2. ホスト名に「@」を指定すると、example.jp自身を指定したことになります。「@」はホスト名以外では使用できません。

例:

www  →  www.example.jp
www.example.jp.  →  www.example.jp
www.example.jp  →  www.example.jp.example.jp
www.  →  www
@  →  example.jp

■更新した内容が反映されるまでの時間

「DNSを更新する」をクリックすると、内容は即時にプライマリネームサーバに反映され、さらにセカンダリネームサーバに反映されます。反映された瞬間から新しい内容がDNSで検索されるようになります(厳密には「DNSを更新する」クリックからセカンダリネームサーバへの反映まで数秒程度のタイムラグがあります)。

ただし、最近このドメインを検索したクライアント*2は、キャッシュの働きにより、ある程度の時間は古い情報を返します。

古い情報が削除されるのに要する時間は、DNSの仕様上は、最大で更新前に設定されていたTTL(Time To Live)の時間(単位:秒)の間です。過去TTL時間以上このドメインを検索していないクライアントでは、キャッシュに情報がありませんので、即時新しい情報で検索されます。(巷間で言われる「DNS情報がインターネット全体に浸透するのに時間がかかる」云々は正しくありません)

*2 この項では、ドメイン検索に使われるネームサーバ(キャッシュサーバ、フルリゾルバ)や、ドメイン検索を依頼したソフトウェアなど、DNSを検索する側をまとめて「クライアント」と呼んでいます。あくまでこの項独自の表現です。

■レコードタイプ別の説明

(1) Aレコード

ドメインに対するIPアドレスを設定します。もっとも基本のレコードです。

ホスト名検索対象となるドメイン名。
@はベースのドメイン名に置き換えられます。「.」で終わっていない場合は、ベースとなるドメイン名が後ろに補われます。
TTLキャッシュされる最大時間(秒)
空白または「初期値」の場合は300秒となります。
IPアドレスIPアドレス

この例では、以下の設定が行われています。

  • example.jp」「www.example.jp」にIPアドレス「198.51.100.1」を設定
  • mail1.example.jp」にIPアドレス「198.51.100.2」を設定
  • mail2.example.jp」にIPアドレス「198.51.100.3」を設定

(2) MXレコード

メールアドレスのドメインに対して、そのドメイン宛のメールをどのメールサーバに送るべきかを設定します。

ホスト名メールアドレスのドメイン名。「info@example.jp」なら「example.jp」の部分になります。
@はベースのドメイン名に置き換えられます。「.」で終わっていない場合は、ベースとなるドメイン名が後ろに補われます。
TTLキャッシュされる最大時間(秒)
空白または「初期値」の場合は300秒となります。
優先度メールサーバが複数ある場合、そのサーバに先に送るかの優先順位。
0以上の整数値を指定し、数字が小さいほうが優先度がたかくなります。
メールサーバメールサーバのドメイン名。
「.」で終わっていない場合は、ベースとなるドメイン名が後ろに補われます。
メールサーバのドメイン名はAレコードで直接検索できなければなりません。CNAMEやIPアドレスは指定できません。

この例では、以下の設定が行われています。

  • @example.jp」あてのメールを送信する先のメールサーバとして「mail1.example.jp」「mail2.example.jp」の2つを設定。
  • mail1 の方が優先度が高い。

(3) CNAMEレコード

ドメインの別名定義。

ホスト名別名。
@はベースのドメイン名に置き換えられます。「.」で終わっていない場合は、ベースとなるドメイン名が後ろに補われます。
TTLキャッシュされる最大時間(秒)
空白または「初期値」の場合は300秒となります。
実名別名に対する実名。
「.」で終わっていない場合は、ベースとなるドメイン名が後ろに補われます。

この例では、「ftp.example.jp」というドメイン名を検索すると「www.example.jp」が返されます。

(4) TXTレコード

ドメイン名に関連付けるテキスト情報(文字列)を定義します。

テキスト情報の用途はいろいろありますが、もっともよく知られているのは送信ドメイン認証(SPF、DKIMなど)に利用する場合です。

たとえば「SPFレコードを設定する」という場合は、実際にはTXTレコードに設定します。

ホスト名

ドメイン別名。
@はベースのドメイン名に置き換えられます。「.」で終わっていない場合は、ベースとなるドメイン名が後ろに補われます。
TTL

キャッシュされる最大時間(秒)
空白または「初期値」の場合は300秒となります。
テキストドメインに関連付けるテキスト情報を設定します。

この例では、example.jpのSPFレコードを設定しています。

(5) SRVレコード

ネットワークサービスとサーバの対応などを、DNSを利用して提供することを目的としたレコードです。MXレコードがメールとメールサーバの対応付けを行っているのに対して、メールに限らないネットワークサービス全般に汎用化したものです。

Office 365のサービスを完全に利用するには、SRVレコードの設定が必要です。

レコード名ネットワークサービスを特殊なサブドメインとして指定します。
書式は「_サービス名._プロトコル.ドメイン名」です。
TTLキャッシュされる最大時間(秒)
空白または「初期値」の場合は300秒となります。
重要性(重み)後述の優先度が同じサーバが複数ある場合、ネームサーバは問い合わせごとに順にいずれかのサーバの情報を返します。重みづけによって、どのサーバの情報をより多く返すかを決めることができます。
優先度サーバが複数ある場合、優先度が最も高いサーバにアクセスされます。0以上の整数値で、値が小さいほど優先順位が高くなります。
ターゲットこのサービスを提供するサーバのドメイン名を設定します。

この例では、Office 365 で Microsoft Lync Online を利用するために必要なSRVレコードを記述しています*3

*3 あくまでSRVレコードの例として示しています。このゾーン情報の例全体で一貫してOffice 365を利用する設定を行っているわけではありません。

(6) NSレコード

ドメインの情報を管理するネームサーバを指定します。

NSレコードは編集できません。

ホスト名検索対象となるドメイン名。通常、「@」になります。
TTLキャッシュされる最大時間(秒) 初期値は300秒となります。
ネームサーバネームサーバのホスト名

この例では、「example.jp」の情報を管理するネームサーバとして、「ns1.willnet.ne.jp」「ns2.willnet.ne.jp」を指定しています。

(7) SOAレコード

ゾーンの管理情報を定義しています。

SOAレコードは編集できません。また、編集ページでは表示されることもありません。

DNS更新時のシリアル値について

シリアル値は、「西暦年 4桁」+「月 2桁」+「日 2桁」「00からの連番2桁」の形式で、DNS更新のつど連番が1ずつ増やされます。

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